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2015年(平成27年)4月24日発行 日本経済新聞 に掲載されました

■板金加工能力2割向上医療機器の部品増産(画像で記事が見づらい方へ)

板金加工の山陽工作所(岡山県奈義町)は加工能力を2割高める。新工場棟を5月末に稼動させ、作業スペーススのレイアウトを改めて動線を改善する。従業員数も現在38人から45人にまで増やす。主力の業務用冷蔵庫向けに加え、医療機器向け部品の受注が伸びている。能力を高めて受注の増加に対応し、売上高を伸ばす。

新棟は現在の工場棟を鉱張する形で建てる。総投資額は約3億5千万円で、延べ床面積は現在の2,360平方㍍から3,730平方㍍に広がる。主要な工作機械を切断、加工、溶接、出荷といった工程に沿って配置し直す。これまでは事業の拡大に伴って新しい機械を導入したため、動線が複雑になっていた。動線を明確にして、作業時間の短縮を目指す。

切断や穴開けなどの加工を1台で担う複合加工機を、岡山県内で初めて導入する。データを入力すれば必要な金型を自動で選び、加工を始める。複数の工程を1台でこなすためスペースを取らない。人員を増やさずに増産でき、部品に傷がつくなどの人為的なミスも減る。最長3日間連続で同じ工程をこなせる。

鉄板などの材料は1カ所に集める。移動式の大型棚を導入することで場所をとらないようにする。材料を見つけやすくなり、作業効率や採算性が高まる。

同社はコンビニエンスストアやスーパーに納める業務用冷蔵庫向け加工を主に手がける。山本義範社長は国家資格の特級工場板金技能士に認定されている。多品種小種を随時受注し、平均2日程度で主力取引先に収めている。利益率が高く、2014年12月期の売上高は5億9千万円だった。

高い精度が必要な冷蔵庫向けの加工技術が評価され、近年は医療機関向け部hんなどの受注も伸びている。新たに導入した機械を活用して増産に対応する。規格品は旧工場の開きスペースなどを使い、部品をある程度まで組み立ててユニットとして出荷して付加価値をつける。16年12月期は7億円の売り上げを目指す。 (日本経済新聞 記事より)